三河弁講座


方言。

これは素晴らしい地域文化でしょう!

あなたの町にも、他では通用しない方言。たくさんありませんか。

このコーナーでは、愛知県東部「三河地方」の方言「三河弁」をいくつかご紹介します。



さぁ、一緒に三河弁のお勉強をしましょう。


ただし…

覚えたからといって、何の役にも立ちません!




三種の神器「じゃんだらりん」

まずはここから!

(こんなライターも豊橋駅で売ってます)


三河弁を代表する語尾です。「じゃん」「だら」「りん」。それぞれ違う使われ方をします。

三河の老若男女、皆これを使うと言っても過言ではありません。


「じゃん」は断定的な語尾。

「これ綺麗じゃん」「かっこいいじゃん」というように使われます。

いまやこの「じゃん」は、全国区になっております。


「だら」は断定の助動詞「だ」の未然形であり、標準語の「だろ」に通じます。

ですから、標準語が「だろう?」という疑問文になるのに対し、三河弁では「だらあ?」になります。



「りん」は命令形。「食べなさい」「食べりん」になります。

「しなさい」の場合は「しりん」あるいは「せりん」

ただしこれは変化がありまして、たとえば「行きなさい」と言う場合は「り」が抜けて「行きん」となります。

この微妙な変化を使いこなせるようにしましょう。


ご理解できましたか?

この「じゃんだらりん」は、三河弁の代表であり、基本です。

しっかり覚えておきましょうね。



ではここから三河でよく聞かれる言葉をご紹介します。




三河弁講座「ア行」



【あたける】

「あばれる」「騒ぐ」と言うような意味です。

基本的にあまり良い意味としては使われません。

「騒いではいけません」「あたけとっちゃ(い)かんに」となります。

ここで(い)と表記したのは、発音されない場合も多い為です。

文章では「いかんに」と書かれていても、実際には「かんに」と発音される事が多いのです。



【あっこ】

「あの鐘を鳴らすのはあなた」を歌ってる歌手ではありません。

標準語で「あそこ」を意味する言葉です。

ただしこの「あそこ」をカタカナで書くと、三河弁に限らず「ちょっと特殊な意味」になるので気をつけましょう。



【あらすか】

アメリカ北部の州とは何の関係もありません。

これは否定形の言葉の一つで「ない」と言う意味合いで使われます。

「そんな事ないよ」「そんな事あらすか」

筆者の財布には「銭なんてあらすか!」と言う状態が、長く続いています。



【あんたんたぁ】

よく聞かれるポピュラーな三河弁の一つです。

「あなた方」「あなた達」と言う意味です。

この「たぁ」は三河弁の「達」でして、様々な場面で使われます。

「俺たち」は「俺んたぁ」。「先生方」は「先生んたぁ」

「たぁ」「とぉ」になる場合もあります。



【あんなぁ】

会話の切り出しに使われる「あのね」に近い言葉。

ちなみに「あんなぁ」は男言葉であり、女言葉は「あんねぇ」となります。

だからといって、女性特有の薬局で買うものとは関係ありません。

もちろん、甲斐バンドの往年のヒット曲のヒントになったと言う話もありません。



【いがむ】

「歪む」という意味です。「えがむ」と言われる場合もあります。

「歪んでいる」が三河弁では「いがんどる」になります。

この「どる」あるいは「とる」もよく出てくる言葉です。「×××している」「×××しとる」

このあたりは関西弁にもよく似たニュアンスがあります。



【いきる】

これは解かりづらい言葉です。蒸し暑い日に使われますが、単純に「蒸す」とも、少し違います。

標準語なら「風が無く、湿度が高くて蒸し暑い状態+αみたいな感じ」という長い言葉になるでしょう。

これを三河人は、平仮名三文字で済ませてしまいます。

さらにこれを活用した「いきりっぽい」と言う言葉もあります。



【いくまい】

これもまた他の地方の人の頭脳がシェイクされる言葉。

「いこまい」「いかまい」とも言います。

「行きましょう」という意味なんですが、素直に聞くと「行くまい」…つまり否定形になってしまいます。

しかし、この「まい」は、三河では必ずしも否定形にならないと言う点が独特です。

ここは絶対に覚えておいて下さい。



【いごく】

「動く」と言う意味です。

「いごかす」「いごかした」など、様々な活用があります。

この言葉の変形で「いのく」という言い方もあります。

この「いごく」あるいは「いのく」は、主に中高年と子供が頻繁に使います。

子供時代は「いごく」と言い、青年期には「動く」と言い、さらに年を取ると再び「いごく」に戻る。

方言に関するこういう現象は、三河弁に限らず見られるようです。



【いざらかす】

これも「動かす」と言う意味です。

近年では三河の老人が良く使っています。

三河へ来て、得意げにこの言葉を使うと、年寄り扱いされる事があるので注意が必要です。



【いじくる】

「さわる」「いじる」という意味です。

さらに強調した言い方は「いじくりまわす」になります。

少々猥褻な雰囲気が漂う言葉でもあります。



【いっしょくた】

「まとめる」という意味なんですが、現実には「ごちゃまぜ」がニュアンスとして近いでしょう。

この言葉もあまりよい意味では使われません。

ちなみに筆者の少年時代。教科書も漫画も、机の上でいっしょくたでした。

きちんと収納されていたのは、成人雑誌だけでした。



【うら】

標準語の「裏」と、ほぼ同じ意味なんですが…三河弁では若干違う使われ方をします。

三河弁で「うら」と言った場合、それは「後方」すなわち「後ろ」を意味します。

「自動車の後ろから子供が飛び出した」と言う場合「自動車のうらから子供が出た」と言います。

「教室の後ろにたってなさい!」なら「教室のうらに立っとりん!」に、なります。

三河の人間以外には、ちょっと不思議な感覚の言葉です。



【えらい】

「グレート」ではありません。

「きつい」「くるしい」「しんどい」というような意味で使われます。

「体がえらい」とか「仕事がえらい」など、ほとんどの三河人が日常的に使います。

したがって「うちの会社でえらくないのは偉い人だけ」

という、パラドックス的な言葉が成り立ってしまうのも三河弁の特徴です。



【おいでん】

三河に限らず、東海地方各地で幅広く使われています。

「来なさい」「いらっしゃい」という意味です。

より丁寧に言う場合「おいでんさい」になります。

この言葉に掛けた「おいでん祭(おいでんさい)」というイベントもあります。



【おいでる】
おいでんの活用で「来る」「いらっしゃる」と言う意味です。



【おうじょうこく】

「おうじょう-こく」という、二つの言葉から成り立っています。

まず「おうじょう」「極楽往生」の「往生」

「こく」「する」という意味。「こいた」なら過去形「した」

これは、おならに関しては比較的、全国で使われています。

つまり「おうじょうこく」を直訳すれば「往生する」。つまり「あの世へ行く」という意味。

そこから転じて「死ぬほど大変」という意味です。

愛知以西、関西方面にかけても、同じような言葉があります。



【おし】

「おしゃ」あるいは「おしゃぁ」とも言います。

これは「お前」と言う意味です。

あまり丁寧な言い方ではなく、同年齢もしくは、それ以下を対象として使われます。

もし転勤で三河へ来たばかりの人がこの言葉を覚えて、得意げに上司に「おし」などと言ったら

間違いなく次の転勤を命じられることになるでしょう。



【おそがい】

尾張地方(名古屋弁)でも使われる言葉です。名古屋では「おそぎゃー」とも言います。

これは「怖い」「恐ろしい」と言う意味です。

ただし三河弁で「こわい」と平仮名表記する場合は別の意味になります。(後述)



【おっちょい】

これも「怖い」「恐ろしい」と言う意味ですが、「おそがい」よりも、やや軽いニュアンスで使われることが多いようです。

たとえば…

ヤクザは「おそがい」。隣の犬は「おっちょい」

マムシは「おそがい」。アオダイショウは「おっちょい」

というようなニュアンスの違いがあるようです。






以下、次回に続くかもしれない。



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